最近読んだ本


メリメ怪奇小説選 (岩波文庫 赤 534-4)

メリメ怪奇小説選 (岩波文庫 赤 534-4)


メリメといえば「カルメン」で有名らしいが、「カルメン」読んだこと無いので・・・
ドン・ファン異聞」、「ヴィーナスの殺人」、「熊男」の3篇を収録。
怪奇!というほどの恐さはないが、文章に読ませる力が込められている気がする。
「ヴィーナスの殺人」というのは以前にフランス怪談集 (河出文庫)で読んでいた。


訳者が巻末で、

原題「煉獄の魂」を「ドン・ファン異聞」、「イールのヴィーナス」を「ヴィーナスの殺人」、「ロキス」を「熊男」と改めたことも、これは、大方の識者の了承を得られるものと念じている。


と書いているが、この改めは全然ダメだと思う。
タイトルだけでオチが透けて見えてしまうんだから・・・わかってないなあ、訳者よ。
「熊男」はあんまりだと思う。


マルセル・エメ傑作短編集 (中公文庫)

マルセル・エメ傑作短編集 (中公文庫)

こちらは幻想・怪奇でもない7つの短篇が収録。
サーカス団のこびと、通りの貧民、刑務所出の男・・・奇妙な設定と異国の雰囲気をたっぷりと感じる。