最近読んだ本
メリメといえば「カルメン」で有名らしいが、「カルメン」読んだこと無いので・・・
「ドン・ファン異聞」、「ヴィーナスの殺人」、「熊男」の3篇を収録。
怪奇!というほどの恐さはないが、文章に読ませる力が込められている気がする。
「ヴィーナスの殺人」というのは以前にフランス怪談集 (河出文庫)で読んでいた。
訳者が巻末で、
原題「煉獄の魂」を「ドン・ファン異聞」、「イールのヴィーナス」を「ヴィーナスの殺人」、「ロキス」を「熊男」と改めたことも、これは、大方の識者の了承を得られるものと念じている。
と書いているが、この改めは全然ダメだと思う。
タイトルだけでオチが透けて見えてしまうんだから・・・わかってないなあ、訳者よ。
「熊男」はあんまりだと思う。
- 作者: マルセルエメ,Marcel Aym´e,露崎俊和
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/09/01
- メディア: 文庫
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こちらは幻想・怪奇でもない7つの短篇が収録。
サーカス団のこびと、通りの貧民、刑務所出の男・・・奇妙な設定と異国の雰囲気をたっぷりと感じる。