最近読んだ本など

恐怖の黄金時代 ―英国怪奇小説の巨匠たち (集英社新書)

恐怖の黄金時代 ―英国怪奇小説の巨匠たち (集英社新書)

岩波新書以外の新書はすぐ店頭から消えてしまうので困る(もっとも2000年の本ですが)。
イギリスといえば幻想怪奇小説の本場であるが、本書はその黄金時代である20世紀初頭に活躍した、この分野好きな人なら誰もがお世話になっているブラックウッド、マッケン、ダンセイニ、ラブクラフト、M.R.ジェイムスといった作家の生い立ちと作品背景を語る。
作家の境遇はそれぞれでその人となりが知れて楽しい。
まだまだこの分野読み残している小品がかなりありそうなので、嬉しい。



音楽を聴く 片岡義男

音楽を聴く 片岡義男

片岡義男氏による、真面目な音楽評論。 レコードとCDの役割の違いから始まり、過去のアーティストの多くの古い録音がなされた時代の舞台裏などを語る。 知らないアーティストの話が山盛りで、かろうじてグレンミラーだけは映画「グレンミラー物語」を見ているのでついていけた。 でも知らなくても、興味深く楽しめた。


再読。 片岡氏のお気に入りの道具についてのエッセイ。 文房具あり、おもちゃあり、衣類あり、雑貨あり。 どれもデザインに優れているのがポイント。どれもいい。 欲しい。
それよりなにより、私はこの本の小ぶりなサイズと装丁(平野甲賀)が最高に好き。



アスファルトの犬―臭覚的都市探険 (住まい学大系)
本のサイズが好きというと、この本の「住まい学大系」シリーズのサイズも同じく素敵。
で、大竹昭子さんのニューヨーク、東京を巡るエッセイは文章が丁寧で好感が持てる。
稲荷神社の様々な狐の像を巡るエッセイが面白い。


翻訳文学ブックカフェ

翻訳文学ブックカフェ

どっちかというと裏方的な役割の翻訳家さんに光を当てようとする企画。 新元氏が毎回異なるゲストの翻訳家さんを呼んでの公開インタビュー形式の内容。 なぜこの作家さんを翻訳することになったのか、どういうところが苦労するのかなどを拾い上げる。柴田元幸氏、岸本佐知子氏、鴻巣友季子氏、青山南氏、村上春樹氏など有名どころ目白押し。 続編も出てるので、また読もうと思う。


One author, One book ― 同時代文学の語り部たち

One author, One book ― 同時代文学の語り部たち

こちらは海外文学の作家さんへのインタビュー集。 
でも、翻訳家さんへのインタビューの方が面白かったよ、何故だろう。



ティモレオン―センチメンタル・ジャーニー (中公文庫)
「ティモレオン・ヴィエッタは犬の中で最高の種、雑種犬だ。少女の瞳のように愛らしい目をしている・・・」などと裏表紙に書かれていて、帯は江國香織が絶賛してたので買って読んでみたが、どうもしっくりこなかった。ティモレオンの飼い主のじいさんがゲイで、尋ねて来た若い男に色目を使う話が最初ずっと続くので第一部でもういいやという気分になる。第二部では面白くなるのかもしれないが、まあいいや。



外国遠足日記帖 (文春文庫)
ムーミン岸田今日子さんの海外旅行記。 話のテンポが良く、昔に読んだ、群ようこを思い出させる。 インド行ったり、ロンドン行ったり、東欧行ったり、香港行ったり、イタリア行ったりしてるが、気合入れて旅行してやろうという感じはさらさら無くて、全体的にユルユルな旅であり、安心して読める。別に旅行中にメモを取ったりはしていないらしい。 すごい再現力だと思う。


3月のライオン 3 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 3 (ヤングアニマルコミックス)