良くもあり悪くもありの日


午後から千里中央のとある場所に用事があるので昼前に出かける。
蛍池からモノレールに乗った。
このモノレールは結構高いところを走っており見晴らしが良いので好きである。
車内、ふと前を見るとどこかで見たようなおじさんが一人ふらりと立っている。
誰だっけー? おっ!!! とヒラメク。
超有名な翻訳家、英米文学者にして東大教授のあの人では!!! と思い、ドキドキしていると阪大のある芝原駅で降りていった。
おーっ、やっぱりあの人じゃないかー? と唯一話がわかるであろう友人に報告のメールを入れると、「まあよくいてそうなタイプの人だから」と冷静なお返事。
むー、なるほどそうかもしれないなあと興奮を冷ます。


千里中央のスタバでコーヒーとドーナツを買って2階へ上がると、もう暖房効きすぎ!
みんなどうしてそんなに冷静に座っているのか不思議だ。
そそくさとドーナツ食べて、飲みかけのコーヒーを持って外へ出て、歩きながらコーヒーを飲もうとする。
そして悲劇が・・・
紙コップの蓋がパカッとはずれて、どばーっとコーヒーが胸に降り注いだ。
幸いコーヒーは冷めていたがセーター、シャツ、i-podとコーヒーでぐっしょりとなる。
どへー・・・ 先日の文庫本事件はこの伏線だったのか〜
横を通る人の哀れみの視線が痛い・・・
幸いカバンに雨対策のタオルが入っていたので、拭いて拭いて拭きまくる。
適当に安いシャツでも買って着替えたいところではあるが、そんな時間も無い。
幸い、セーターは撥水加工でコーヒーをはじいてくれたので、無事であり、そのセーターを羽織っている分にはその下までは見えない。
やれやれ・・・とコーヒーの匂いを漂わせながら、夕方までお仕事少々。


久しぶりにモスバーガーでモスって気分を取り戻したので、地下鉄で帰ろうとする。
階段を下りるとき、ふと前に視線が刺さった。
むーっ、昼前にモノレールで見た、超有名な翻訳家、英米文学者にして東大教授のあの人に似た人が居るではないか。 なんという偶然・・・彼はショッピングモールの地図を眺めている。
そんな彼を申し訳ないけれど、蔭でこっそり観察する私。
どうやらどこでご飯を食べようかと悩んでいる様子。
「あーはじめまして。ボクはあなたのファンなんです。いつもあなたの本読んでます(全部じゃないけど)。 握手してください。 サインもらっていいですか? 食事、ご一緒させていただいていいですか?」 などといきなり話しかけたらならどうだったんだろうか?
イマイチ本物かどうかの核心も得ていないし・・・と結局あまりじろじろ見るのも失礼なので、勝手に一礼をして、ラーメン屋の前をゆらゆらと素通りする彼を見送ったのでした。


家に帰って、春に買った雑誌を即座に見る

Coyote No.26 特集:柴田元幸[文学を軽やかに遊ぶ]

Coyote No.26 特集:柴田元幸[文学を軽やかに遊ぶ]


うーん、やっぱり本人だったみたいだ。 このお姿、間違いない。
握手だけでもしてもらうべきだったか・・・


でもいきなり、コーヒーくさい野郎に握手を求められても迷惑なだけだったろうな。