クりとクラの突撃レポート


「こんにちは、クリでーす」
「クラでーす」
「今回の突撃レポートは、秋の味覚キノコ狩りを楽しむです」
「すごい山ん中来ちゃいましたねえ」
「とりあえず、このへんのキノコはだいたいどれでも食べられるということですので、ふたりで競って見つけて、美味しさをお届けしたいと思います」
「あのー、例によって、今日も専門家の方とかはいらっしゃらないんですか?」
「はい、今日も突撃レポートなんで。 大体は大丈夫だそうです、このへんのキノコは」
「大体ですか… 調理はどうしますか? てんぷらにするとか?」
「いや、もうそのまま、生でがっつりいけ!というディレクターの指示がとんでます。 特別にマヨネーズの使用はOKだそうです」
「・・・・・・・・・・・」
「それでは、がんがん行きましょう。あっ、クラの足元。さっそくりっぱなキノコですよ」
「これはシイタケっぽいですけど、土から生えてますねえ。しいたけって何か木から生えるんじゃなかったでしたっけ」
「まあ、細かいことは気にせず、さくっといこうよ、クラ」
「じゃあ、まあそういうことでいただきます…… うーん、特にどうってことないきのこですね。 味も香りもないです。炒め物とかにいいかもしれません。 あっ、クリの右手の木のところにも別のキノコ発見♪」
「これは、さるのこしかけってやつじゃないですか? ちがいますか? ちょっと色が赤くて派手ですけど、まあいっときましょうか。 じゃあ私はマヨラーですのでマヨネーズつけて一気に……」
「どうですか、クリ?」
「うーん、微妙… ちょっとしびれるかな… なんちゃって…」
「えっ? しびれるんですか?」
「いや、冗談です」
「さて今、先行するスタッフが立派なキノコを発見しました」
「これはすごいですねえ…色が…」
「はい、みごとな蛍光グリーンですねえ」

「今、スタッフが横で図鑑をめくっているのですが、ちょっと見つからないみたいです」
「ひょっとして新種ですか?」
「新種かも♪ じゃあ記念すべき新種をクラ、どうぞ」
「えっ、わたしの番でしたっけ。 しかしこの色はなあ…」
「さあさ、一気に一気に」
「じゃあ、クラ、いきます!」
「どうですか、クラ?」
「・・・・・・・・・・・」
「おーい、どうですか、クラ?」
「・・・・・・・・・・・」
「ちょっとちょっと、クラ?」
「…あっ、今わたし呼ばれてましたか?」
「呼んでましたよ。 どうですかそのキノコ?」
「なんかすごくいい気分でしたよ。 お花畑が見えました」
「それって…」
「なんだか楽しくなってきたなあ。 あっ、そこの木の陰にキノコ発見〜っ! 大きなカサにピンクのイボイボがついてます。」
「なんだか、見たことないものばかりですねえ。 ほんとにだいじょうぶですかここらへんのキノコ?」
「ほらほら、クリの番だよ」
「なんかいやだなあ。 体が拒否してるんですけど…」
「ほらほら、マヨネーズつけて一気に一気に」
「じゃあ・・・・・・・・・・・」
「どう?」
「・・・・・・・・・・・」
「どう?」
「・・・・・・・・・・・」
「おーい、クリ?」
「ぐふっ…  なんか目から火花でましたよ今。 でも何か気分良くなってきた気がする…」
「まあ次行きましょ、次、もっとおくへおくへ」


・・・・・・・・・・1時間経過・・・・・・・・・・


「なんかきぶんいいで£ねえ。 じゃんじゃん行こ☆って気になってきまし◎よねえ」
「も※こわいも☆なしって感じ」
「クリ、な@かしゃべりかた変になっ★ないですか?」
「そうでΨか? でΘクラもすこ℃変かも?」
「πあ、つぎ¶きましょ、もυとИくへおくЮ」
「い$まし◆う、も〒といきま♂ょう」
「あそ∀に別のキ£コ発見ですQ」
「@■はすご♀色で≠±」
「▼れ℃≧うな〆でしょ∬∋ねえ?」
「‡う‰けく∇でい■〒すか?」
「△〒∂⇒す?」
「‰∵⊇ぷΩΤΞ≫‰!」
「ВとЦびЁФН?」
「£♀○$¥℃〕…"#ИУНが‰∵?」
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