最近読んだ本


ヴァージニア・ウルフ短篇集 (ちくま文庫)

ヴァージニア・ウルフ短篇集 (ちくま文庫)

ものを知らない私はウルフというだけで、勝手に男の人と信じていた。
複雑な人生を経て、「意識の流れ」という手法で文章を綴った作家。
奇妙な読後感である(ハイクでの第二期の「ハコニワ」でよくあるような感じ・・・違うか?)。
繊細といえば繊細、よくわからないといってしまえば・・・禁句。
17の短篇の中では「乳母ラグトンのカーテン」、「ラピンとラピノヴァ」がフィット。

遠い朝の本たち (ちくま文庫)

遠い朝の本たち (ちくま文庫)

幼い頃から、さらに大人になってからの出会った本の記憶と記録。
今のように過剰に物があふれている時代。 
本を手にすることのできるありがたみが忘れ去られているのが残念というか、もったいないというか・・・
誕生日に本をリクエストなんて話は、今時あるのだろうか?

アメリカ (角川文庫)

アメリカ (角川文庫)

「城」「審判」「アメリカ」というカフカの孤独・三部作の一つ・・・
らしいが、この「アメリカ」は未完成の原稿を繋ぎ合わせたという。
そうだなあ、カール君、君の行動はよくわからないよ。

古道具 中野商店 (新潮文庫)

古道具 中野商店 (新潮文庫)

背表紙の解説は「古道具屋中野商店を舞台に繰り広げられるなんともじれったい恋と世代をこえた友情を描く傑作長編」ということで、そのとおりです。
多分、昔の私が読んでいたら面白いと思ったのだろうなあ。
でも今は、何か気分が合わない気がする。

謎のギャラリー―謎の部屋 (新潮文庫)

謎のギャラリー―謎の部屋 (新潮文庫)

北村薫(祝、直木賞受賞)の紡ぐ謎をテーマのアンソロジー
この手のアンソロジーはキラ星の短篇に出会えるからお得でありがたい。
しかも、どれも面白いし。
小沼丹がこんな推理小説っぽいものを書いていたとは。
小説現代」で新人賞も取って、作品が映画化もされたのに、消息がつかめない作家さん(都井邦彦)がいるという事実もまた驚き。

上の「謎のギャラリー」で出てきた作家の作品の収録本を探していてヒットした本。
9つの短篇が収められている。 ここでもヴァージニア・ウルフと出会う。
どれも、まあまあ。

極短小説 (新潮文庫)

極短小説 (新潮文庫)

55語の小説集(日本的にいうと200字以内)。
こうなるともう、アイデアだけが勝負。
面白いけど、物足りないのは、深みが無さ過ぎるからなんでしょう。