最近読んだ本


一年中わくわくしてた (ロアルド・ダールコレクション 20)

一年中わくわくしてた (ロアルド・ダールコレクション 20)


チョコレート工場の秘密」のダール氏が1年の12カ月の各月々について、過去の思い出をまじえてその月の様子、自然の風景を語ってくれます。
タイトルどおり、子供の時の気持ちになってわくわくした懐かしい気持ちを、ちょっぴり思い出したりもしました。
風の音、草の緑、鳥の声、土の匂いがページから伝わってくるのです。
ブレイクの挿絵も素敵だし、すぐに読み終わってしまうのが残念なくらいに良い本です。


ボートの三人男 (中公文庫)

ボートの三人男 (中公文庫)


男三人と犬のモンモランシーがボートに乗ってのテムズ川の旅が面白おかしく、でも途中ちゃんと町の様子や説明が入りながら綴られている。どの登場人物も曲者ぞろいで、些細なことからわざわざ混乱を呼び込んでいる。傍から見る分にはかなり面白いが、こんな勝手な人たちとの旅は遠慮したい。
でもどんなにひねくれていても犬のモンモランシーは許せる気がする。


ニュー・ゴシック―ポーの末裔たち

ニュー・ゴシック―ポーの末裔たち


「最も現代的な感覚で、恐怖、魔、闇を描く11の短篇」というのが帯の宣伝文句。
でも92年の本だから、最も現代的というわけでもなかろうか。 最後の話がパトリシア・ハイスミスだし。
何だかよくわからない話もあって、60点ぐらいの評価かなあ。
「懐かしき我が家」は別の本でも読んだ。これは超短篇でひやりとさせてくれる傑作。
あとは「他者たち」という、昔亡くなったはずの人を達を普通に街中で見かけるようになって・・・という話がまあまあ。